大家さん

以前も書いたように20年前までこの辺りは田圃しかなかった田舎で,ここ10年くらいで急速に宅地化された地域なのだが,うちのマンションはその第一世代にあたる(周囲のマンションはうちより大体新しい).このマンションの大家さんももと農家で,ここ(大家さんの姓がそのままマンション名になっている)と隣の木造のアパート(大家さんの名前から一字と「福」という字を組み合わせた名称)を所有している.大家さん自身はもう農業の方はやめていて(家庭菜園程度の畑を離れたところにもっているだけ),今は焼鳥屋を日々の稼業にしている.(引っ越してきた当初の)4年前まではいかにも農家的な立派な屋敷があったけど,ご主人が亡くなられてからは相続の都合で建て売り住宅地にしてしまった.一つの家の跡地から7軒の家を作り出したのだから,ちょっとした魔法である.それで焼鳥屋はというと,軒先で屋台みたいに商売しているようなものをイメージするかもしれないけれど,このへんは居酒屋がほとんどないので(駅前にローカルチェーン店が1軒あるだけ),昔から地域の社交場として親しまれてきたみたい(みんな自転車で呑みに来る).で,まあ,それはそれでいいんだけど,夜になるとたまに酔っぱらい連中が高歌したり,喧嘩したりすることがあって,ちょっと騒がしい.普段静寂なだけに,余計目立つ.で,さっきもそうだったんです.