子どもの叱り方

最近とみに子どもが子ども化していて,これまでは「幼児」感が抜けなかったのが,近頃は「ガキ」感の方が強くなってきた気がする(って書いてて,かなり意味不明な文章だけど).で,それに合わせて叱り方の方も変わってきたのだけれど,これが怖いほど自分がかつて叱られたボキャブラリーと同じで,三つ子の魂百まで?などと勝手に感じ入っている.例えば,関西の方ではいたずらっ子,悪童のことを「ごんた」という.NHK教育『できるかな』のゴン太くんの「ごんた」である.よって我が子が新聞を巻いて筒状にしたものを振り回しながら部屋の中を走り回っていると,「この,ごんたくれが」という言葉が自然と口をついて出る.他にも「がんさする」(悪さをする,いたずらをする),「ほたえる」(暴れる),「おがる」(叫ぶ,大きな声を出す),「べんこいう」(生意気なことを言う)など,ローカリティあふれる子どもの叱り方をついしてしまう*1.子どもと接するときに参照するコードの多くが結局自分自身がどう育てられてきたかという体験だから,それに依拠した発想でつい考えてしまうし,そういう言葉でしか事態を表現したり,コミュニケーションできないんだろうと思う.生活の他の場面や社会的な行為の際にほとんど方言を使わない(使わずに済む)だけに,なおのことその印象が強い.

*1:以上はかならずしも関西全域で通用しているわけでなく,その一部の言葉だとは思う.