クリスマス休暇

 年末のクリスマス休暇中の生活について.基本的にパソコンに向かって孤独に論文を書く毎日という予定だったんですが,なんだかんだと縁に恵まれていろいろな集まりに顔を出したり.構ってくれるひとの存在に感謝.
 某日.大家のクリスマスパーティ.以前の感謝祭のときと同じメンバーに加えて,大家主人の父とそのガールフレンドも参加.第二次大戦でシチリアに上陸したというから80歳はすぎているだろうに,彼女と来るっていうのがいいねー.ご主人の兄さん(各国のブッダ巡りが趣味)との会話で成田から10時間内で行き来できる大仏はないかと聞かれて,ポッシブリー・カマクラと応えたらえらく喜んで,父親(推定80歳)に「KAMAKURA」って書いた紙をひらひら見せている様に心酔.
 某日.休暇でこっちに来ていた義弟と観光.先日の嵐のせいで部分閉鎖れたいたスタンレー・パークは半周しかできず.それでもざっと9キロ.彼の健脚ぶりに呆れる.その後大学の類学博物館へ.奴隷の彫塑をしきりと撮影していた.市内に戻ってホッケーの試合のチケットを手に入れようと売れ残り専用窓口に1時間ほど並ぶも手に入らず.ダフ屋に果敢に相場を尋ねる彼を見て,あれは自分にはできないと思う.冷え切った身体をイェールタウンのこ洒落たレストランで暖めてから散会.以前「この街に安くて美味い店はない」主旨を日記を書いたけど,少なくとも「お金を出せばかなり美味しいものは食べられる」ことを今回発見.名にし負う晴れ男のお陰で天気を気にすることなくあちこち周りながら沢山話せたのはよかった.
 某日.院生連と忘年会.専門図書館の司書さんのお宅にて.その豪邸ぶりに思わずきょろきょろ.50か55インチはあろうテレビ.8ミリ,LPプレイヤーからDVDレコーダーまであらゆる時代のAV機器.書斎にパソコン4台.ダイニングが二つ,アイランドキッチンに冷蔵庫,食料庫.麻雀専用部屋にカラオケセット.これで夫婦(日本人)で二人暮らしとはなんともかんとも.ご主人はリタイアされて10数年.外資系で相応の地位まで出世したとはいえ,重役や医者だったわけでもないのにこの生活水準を見ては,(その個人に才覚や適応力があったにせよ)彼我の差には歴然たるものを感じる.
 某日.研究者連と忘年会.於寿司屋.今回は鍋.カニ,エビ,ブリ! あとネギ! 美味しかった.先日の院生連と違ってみなさん日本で学位取得済み.面白いのは,北米でアンダーグラデュエイトからの生え抜き(?)院生も,日本で学位をとってからポスドク・研究員で初めて在外研究で来ているひとも,三人寄れば文殊の知恵,三人集まれば派閥ができる,三人集まれば日本論(+中国・韓国)に花が咲く,というところ.バックグラウンドが違っても似たような日本論(中韓論)をぶつところが社会学的に興味深い.個人的には食べ物以外の比較文化・民族論には関心がないので(というか学問的な罪悪感を抱いてしまうので),毎回聞き役に回っては観察させてもらってます.
 それではみなさんよいお年を.