死んだ海?

 先週末と同様、またノースバンに行ってしまった。10分間水上バスに乗ることでちょっとしたら旅行気分が味わえるのがいい。高校まで離島(!)で育ったせいか、船に乗って移動することに過剰な意味づけをしているのかもしれません。とはいえ、他方で違和感も少なからずあるんですよね。季節的に寒いからかもしれませんが、全然潮の香りがしない。港から海をのぞきこんでも、やたら透明なばっかりで魚影のひとかけらもない。北米西岸で二番目に大きな港だからバラスト水とかなんとかで汚染されてないわけないと思うので、単に澄んでいるというよりも、栄養のあまりない海なのかなと思うのですが、実際のところは分かりません。それから自転車を船に載せられるのもなんとなくフェリーっぽくてポイント高し。対岸に着いたら、ノースバンを自転車でぐるっと回ったあとにコーヒー屋に入って読書。小熊英二『民主と愛国』再読。『インド日記』でもそうでしたが、日本のサブカルチャーにいかに戦後民主主義の最良の部分が流れ込んでいるのかを示唆していて裨益するところ大です。