日にち薬

 胸の骨折には固定と日にち薬という話を母から聞きました。夫婦のあいだで「日にち薬」とは何だということになって改めて母にたずねてみると、Time is a cureという意味のようです。
 実は骨折は人生で二度目です。中学校時代に左手首の骨を折ったことがありました。その日は日曜日だったため休日診療をしてくれる病院まで行ったんですが、あいにく整形外科の専門医がおらず、漠然と固定されただけで、翌日また来るように言われて帰されました。案の定、夕方から夜にかけて痛みが尋常でなくなり、結局、急患扱いで別の大きな病院に行って処置してもらいました。
 今回の治療でも、患部を漠然と固定されただけだったので、いやな記憶がよみがえりました。実際、最初に使った絆創膏は肌と合わなくて、皮膚がかぶれ、水疱ができてしまいました。それであらためて今日受診して、別種の固定帯を使うことになりました。これもやっぱり素人目には「漠然」とした治療に違いないんですが、肋骨の骨折の場合、圧迫固定を当分続けるしかないということが分かったで、これで観念しました。
 そんなわけで進んで日にち薬を飲んでいます。