6月のある日

senzan2007-06-02

 「さわやか」という言葉はこういう気候のためにあるというのが実感される今日この頃、対岸の山並みはまだ雪をいただいているけれども、街路樹の緑は目に痛く、どこの庭先も花であふれていて、散歩をすれば植物園のなかに住んでいるような錯覚さえ感じます。日の入りは9時過ぎなので、仕事を終えてからも砂浜でバレーをしたり、オープンテラスでコーヒーを楽しんだりと、めいめいがそれぞれの時間の過ごし方ができる季節になりました。研究の面では東西を何往復もして落ち着きなく過ごしてきましたが、生活の面ではこのゆったりとした時間の流れに触れることができたのがもっとも印象的な経験です。新聞を開けば、オリンピック特需でデベロッパーと土地利権者が潤う一方、それに伴う環境破壊や税負担、また増える外国人労働者など、変容する街の姿に対する不安の声が聞かれます。住民にとっては安寧ばかりではないのでしょうが、それでも間もなくこの街を離れなければならいのは残念です。