関西三空港と離島

senzan2008-01-22

 ある頃から実家の上空を飛行機がよく通るようになりました。その直上がちょうど旅客機がアプローチするためのルートであるらしく、関西空港ができてからというもの、周囲に高い建物がないせいもあって、かなり頻繁に目にするようになりました。けれども、飛行機はほんのわずかで島を通過していってしまいます。
 現在、阪神圏には伊丹、関西、神戸の三つの空港があります。伊丹に進入する飛行機は新大阪駅のすぐ上を南から北へ通過し、神戸に着陸する飛行機は西から東に明石大橋を見下ろしながら高度を下げていくので、帰省しようとすると関西三空港にやってくる飛行機のすべてを目にすることになります。
 実際に三空港を利用した個人的な感想としては、神戸が一番便利なように思います。第一に市街地からのアクセスのよさ。関空は遠く、伊丹は渋滞がありますが、神戸は三宮駅から列車で16分の場所にあります。第二に空港ターミナルの使い勝手。関空は広すぎ、伊丹は施設が古いのに対して、神戸は玄関から搭乗口まで近く、施設も新しい。第三にスカイマークが就航していること。新幹線よりも安く、速く東京から神戸に来ることができます。もちろん、これらは羽田―神戸線しか利用しないような立場からの評価でしかありません。海外に行けない、便数が少ない、利用客が伸びない、建設費が負担であるなどなど、客観的には問題は少なくないでしょう。
 ところで、この空港は海を埋め立ててできたポートアイランドと呼ばれる人工島の第二期造成地区にあります。ポートアイランドの第一期地区は1981年に完成し、これを記念して同年に開かれた地方博には家族で行った記憶があります。83年に発売された『ポートピア連続殺人事件』は、ここを舞台にして刑事が犯人を追いつめていくアドベンチャー・ゲームでした(85年にパソコンからファミコンに移植)。このゲームの中には高速艇で対岸の島に渡るという場面がありますが、開発者がそのシーンを加えたのはたぶん彼が自分と同郷の人間だったからでしょう。彼は高校・大学の先輩でもあり、高校の修学旅行でやった刑事物コントの「ヤス」という役名の出典もこのゲームでした。
 彼が作った『ドラクエI』では、勇者が倒すべき最後の敵、竜王の城はゲーム開始時点ですぐ目につく場所にあります。けれども、そこは海を挟んだ対岸の島にあり、いろいろな試練を超えなければたどり着くことができません。そんな設定にした理由を彼の出身地から理解するのはこじつけ以上のものがあるような気がします。