事件現場

 一昨日、近所で殺人事件がありました。都心や繁華街とは違って、近所の住宅地であったのが第一の驚き。またこの事件に関して連続テロの可能性が報道されていることも、第二の驚きです。そこで、この事件に接した感想を少しく書いてみます。


・旋回するヘリコプターの多さ
 現場上空をマスコミのヘリコプターが頻繁に旋回しています。入間の航空自衛隊の基地へ進入するルート上になっているので、普段も割合飛行機やヘリコプターは多いのですが、ずっと滞空しているのでかなりの騒音です。
 保育園の園庭から見上げたうちの子は「BSのキャラクターがかいてあったから、NHKのだよ」と報告していました。


・路上駐車するハイヤーの多さ
 事件現場の付近には警察の他に多くのマスコミがつめかけています。アンテナを付けた大きな中継車が目立つ一方で、それ以上に驚いたのが緑色のナンバープレートをつけたハイヤーの多さです。昨日、銀行に行く途中で現場付近を通りましたが、その数、40台は下らなかったと思います。運転手さんたちは、この手の現場には慣れているのでしょう、狭い路地にも関わらず整然と一列に路上駐車させ、車内でスポーツ新聞を読みながら待機していました。終日借り上げなんでしょう。たしかに新聞記者やアナウンサーが電車で事件現場に行くようには思えないのですが、改めてそういう経済観念なんだということを認識しました。


・現場の立地
 事件のあった場所は浦和のなかでも普段は閑静な住宅地です。地理的には大宮台地の南西の縁辺に位置し、したがって日当たり良く、眼前に遮るものがないので、大気の冴えたこの季節には富士山がよく望めます。要するに、相当の地価がする場所です。
 通りがかったときには何人かの地元のひとが報道関係者から質問を受けていた様子が見えました。


・捜査本部詰めのマスコミ
 捜査本部は浦和警察署に置かれています。浦和署は浦和の官庁街である中山道沿いにあって、近くにはNHKや新聞社の支局も多数あります。県庁所在地の中心で発生した今回の事件は、マスコミにとって現場にも捜査本部にもアクセスしやすい事例のようです。今日、市役所に出かけた際に見たら、警察署の玄関前にはテレビカメラの三脚が6本設置されていました。たぶん在京テレビ局6社のものなのでしょう。


・子どもの視線
 事件の影響が子どもに対して何かあったという印象はありません。ただ、子どもが保育園でこの話題を友達にふろうとしたら、先生から「小さい子が怖がるから、話さないでね」と言われたそうです(本人談)。親と一緒にニュース番組を見ているので、彼も自然と事件のことを承知するようになったわけですが、事件の性格についてはピンときていないようで、基本的には無関心です。